睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea syndrome:SAS)
当院では、睡眠時無呼吸症候群の治療を行っております。
健やかな睡眠は、昼間の眠気の解消とともに認識力・記憶力・集中力のアップが期待され、意欲の向上にもつながります。
いびき、日中の眠気や倦怠感でお悩みの方、お気軽にご相談ください。
睡眠時無呼吸症候群
●睡眠時無呼吸症候群といびき | ●睡眠時無呼吸症候群が引き起こす症状 |
●睡眠時無呼吸症候群のセルフチェック | ●検査法 |
●CPAP治療 |
睡眠時無呼吸症候群といびき
眠っている間に空気の通り道である上気道が閉塞すると、いびきがひどくなります。
睡眠中に何回も10秒以上息がとまり(無呼吸)、血液中の酸素の割合が減少し、知らないうちに何度かおきる(脳波上の覚醒反応)ということが見られます。
それにより昼間に眠気をはじめとするさまざまな症状がでてくる病気を睡眠時無呼吸症候群といいます。
無呼吸状態が一晩に30回以上、1時間あたりに5回以上ある場合は睡眠時無呼吸症候群を疑います。
閉塞せずに無呼吸が起こることがあり、これを中枢性無呼吸といいます。この無呼吸を中心とした患者さん=中枢性無呼吸症候群は稀にいます。
睡眠時無呼吸症候群が引き起こす症状
自覚症状としては、
自力ですっきりとした起床ができない。
起きたときにノドがからからでノドが痛い、頭痛がする。
睡眠の充足感がない。
昼間、大事な会議中にもかかわらず眠ってしまうことがよくある。
運転中に眠気が襲って来ることがある。
夜中、トイレへ何度もいく。夜中、何度も目を覚ます。
睡眠時無呼吸症候群は、高血圧・脳卒中・心筋梗塞・糖尿病の悪化などを引き起こす危険性が3〜4倍に高くなると報告があります。
放置すると、徐々に悪化する傾向が強く、重症例では、右心不全、不整脈、肝機能障害、多血症など重篤な合併症を有することが多くなります。重症例では生存率が下がるという統計があります。
睡眠時無呼吸症候群のセルフチェック
検査法
眠っている間の状態をしっかりと把握するのは難しいので、この病気と知らずにいる方はたくさんいます。昼間の眠気・いびき・睡眠中の無呼吸などの自覚がある方は簡易検査をお勧めします。
●簡易スクリーニング検査
当院では、まず、問診にて日常の睡眠状態を把握し、耳鼻咽喉科領域の鼻腔・口腔内を観察します。睡眠状態の検査として、自宅へ簡易モニターキットを貸し出し、睡眠状態の解析を行っております。身体に負担のない診断方法ですので、気軽に診断を受けることができます。
●PSG検査
簡易検査の結果によっては、海老名総合病院、座間総合病院、大和市立病院にて、一泊入院での精密検査(PSG検査)を受けていただき睡眠の質を詳細に検討する場合もあります。
CPAP治療
睡眠時無呼吸症候群の治療には経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)の導入が有効とされています。
睡眠中に専用のマスクを介して持続的に空気を送ることで、狭くなっている気道を広げる治療法です。
世界的にもその安全性が高く評価されており、SAS治療法として広く一般的に普及している方法です。有効性も認められており、機械の貸し出しは保険適用となっています。
痛みなどは伴いませんが、機械の装着に慣れるまで時間がかかる場合もあります。
使用方法や治療管理につきましては、当クリニックで丁寧に指導しております。
健康保険でCPAP治療を行うには、毎月1回の外来受診が必要です。費用は、機械のレンタル費用、診察料を含め、3割負担の場合約5000円です。
他にも、軽度の場合や状況によっては歯科装具や外科的手術が適用になるケースもあります。